10月14日から「下町ロケット~ゴースト」が始まりました。
(画像、お借りしました)
「半沢直樹」や「陸王」でお馴染みの
池井戸潤さんが原作ということで
今クールのドラマの中でも注目度が高いです。
大好きな作家さんなので、
できれば先入観なしの状態で原作を楽しみたいと思い、
すでに前半の「ゴースト」だけは読みました。
作品としてももちろん面白かったのですが、
ビジネスをする上で一番大事なことが描かれていたので、
ネタバレしない程度にご紹介したいと思います。
よろしければお付き合いください。
技術者にありがちな勘違い
物語の舞台となる「佃製作所」では、
宇宙ロケットのバルブを製作しています。
なので佃製作所のウリは「ロケット品質」。
高い技術力が強みです。
そんな会社ですが、今回は新たに
トラクターのトランスミッション開発にチャレンジします。
そんな中で「ギアゴースト」という会社と出会い、
この会社のコンペに参加。
大森バルブという大手企業と一騎討ちとなります。
ここで、新しいバルブ開発をするわけですが、
なんといっても佃製作所のウリは「ロケット品質」。
とにかく高性能のものを・・・!
と技術者は頭を悩ませます。
どうすれば判断基準となる数値を上げることができるか、
そこだけに集中し設計を繰り返していくのです。
これってパソコンのシステムを作るプログラマも同じで、
とにかく今自分が作ることができる最高のものを!
と、自分の技術力のみに目がいって注力するあまり、
新しい技術を取り入れることに喜びを感じてしまうことがあります。
その結果、工数がかさんでしまい、
結局それは価格に反映される(つまりめちゃめちゃ高価になる)
なんてこともあるんですよね。
ドラマの中でも、数値を追い求めるあまり
コストが抑えきれず却下・・・という場面がありました。
自分よがりの強みになっていないか
そんな時に佃製作所の技術者は気づきます。
「そんな高性能、本当に必要とされているのか?」
コンペ参加にあたり、
必要な性能についてはあらかじめ数値で示されています。
だったら性能はそれをクリアして入れば十分で、
ギアゴーストとしてもそんな高性能なものは
望んでいないんですよね。
ここに気付いた時、
やっと「ロケット品質」というウリを捨てて、
お客様が本当に望んでいるものを作ろうと気持ちを切り替え、
結果コンペに勝利しました。
原作では
「お客様が望んでいる性能のものを作った」
からコンペに勝ったというのが強調されていました。
私もプログラマという技術職に身を置いていたので、
このシーンはとても印象に残っています。
プログラマとして技術力の高さは大事です。
それが求められる案件もあります。
しかし、それが自分の力を誇示するだけのものであれば、
それは「お客様にとっての強み」ではなく、
ただの「個人のスキルの高さ」と言えます。
ビジネスをする上で「強み」は大切ですが、
お客様目線がない強みでは意味がないのです。
ドラマの中で主人公の佃は言います。
「本末転倒!。そんなスペックは無駄なんです!!」
相手に合わせて強みの見せ方を変える
原作とは違い、
ドラマではその技術力を「耐久性」に活かし、
それに気付いたギアゴーストのエンジニアを感動させます。
今回作るのはトラクターの部品です。
きれいに舗装された高速道路を走るわけではなく、
でこぼこの大地を耕すための車ですから、
その振動でも壊れないことが大事です。
それに気付いた時、
自分たちの技術力を「耐久性」に絞り込み、
佃製作所は見事コンペに勝利しました。
結局は高い技術力の勝利だったわけですが、
一番大事なのはやはりお客様目線ですね。
ただ単に「うちは高性能だから」と
自分目線のアピールをしても、お客様には届かない。
お客様に合わせた「強みの見せ方」というのを
考えていこうと思いました。
まとめ
今回は、技術者目線で見た
「下町ロケット」の感想を書いてみました。
いくら素晴らしい強みがあっても
目線が自分しか向いていなければ、
結局信頼を勝ち取ることはできません。
強みを持ち、さらにお客様目線になる。
技術者だけでなく、どの商売でも同じですね。
ちなみに、
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